立位体前屈とは平成11年以前に行われていたスポーツテストの種目の柔軟性の指標として用いられていたテスト種目の一種じゃ。
現在の体力テスト・スポーツテストは幅広い年齢層で測定が容易に可能となる種目であることが求められておるため、高齢者には特に腰部への負担の大きい立位体前屈は平成11年以降のスポーツテスト種目から外れ、現在は同様の柔軟性の指標として長座体前屈が採用されておる。
立位体前屈は40cm程度の地面に固定が可能な台、もしくは同程度の高さを持つ段差があれば特に専用の測定機器類を使用せずとも数値を測定することが可能じゃ。
尚、現在は体力テストやスポーツテストで行われる長座体前屈用の測定器が市販化されておるため、長座体前屈測定器を利用して立位体前屈の測定を行うことが可能となっておる。
測定器の使い方は通常は横置きで使用する測定器を縦に立てて測定を行うだけなのでとても簡単じゃ。
測定を行う際は、前述したように地面に固定できる台を設置し測定器を測定面と垂直に設置して測定を行う。
※写真:立位体前屈・長座体前屈測定器
尚、測り方は反動を一切使用せずに膝をしっかり伸ばした状態を保ち両手の指先を揃え目盛りを押し込みながら測定を行うのじゃよ。
台の設置面が0cm地点であるため、仮に設置面よりも上の高さの数値となった場合はマイナス数値として計測することになる。
数値を伸ばそうと意識すると無意識に片方の指だけで数センチ多く押し込んでしまう結果となるため、純水に立位体前屈の数値を把握したい場合は両手の指先をしっかり揃え反動を一切用いないように意識することが大切じゃ。
立位体前屈を測定する際に覚えておきたいポイントは、前屈時にゆっくりと息を吐きながら行うこと。
これは測定器のバーを下げようと息を強く止めて無理をすると筋肉の細胞内に存在する神経組織が防衛反応によって過剰に反応し逆に本来保持している柔軟性を発揮できなくなってしまう為じゃ。
また、学校などで測定を行う際に体育館のステージなど、高さが高い場所を利用すると前傾となった際にバランスを崩しステージ下に落下し大きな怪我に繋がるケースもある。
その為、落差の大きい場所での測定は絶対に避けるよう把握しておくことが大切じゃ。
測定は必ず先生の指導の元で行うよう心がける事じゃ。