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ガスメーターとは、その名の通りガスの使用量を測定するガスの使用量を測定する測定器のことです。
ガスメーターは完全なオール電化住宅でもない限りおそらくどこの家庭にでもあるのではないでしょうか?
ガスメーターは、水道メーター同様に一般家庭の水道光熱費にあたる家計に大きく関わる計測器ですね。
このガスメーターの見方・調べ方は誰もが把握しておきたいものでもあります。
ガスは目に見えない気体でもあるため、どのようにガスの使用量が測定されているのかについては中々知ることができません。
ここではガスメーターの仕組みや構造、測定方法から実際に発生するガス料金の仕組みについてチェックします。
ガスメーターの設置場所はどこにあるのでしょうか?
水道メーターは大抵屋外や、住宅の入り口付近のパイプスペースエリア、公営住宅、公団などの場合は割り当てられた収納エリアなどに別途一棟分の水道メーターが設置されていることがあります。
しかし、ガスメーターはほぼ個別の設置で、玄関の近くか、もしくは玄関内に設置されているのが通常です。
玄関まわりに設置されている理由はガスの検針員がガスの使用量をチェックして回る際の利便性も考慮されてのことです。
ファミリータイプのマンションやRC造の共同住宅の場合のガスメーターの設置場所は、上図のように玄関外に鉄製の扉が有り、その中にガスメーターが設置されているケースが多くあります。
毎月届けられる検針票を細かくチェックされた事がある方であれば、検針票の項目に「検診日」と記載されている部分があるはずです。
この検診日は実際に検針員がガスメーターの確認に訪れた日程を表示しているのですね。
尚、もし家の中にガスメーターが設置されている場合は検針員が来た際に家の中に検針員を入れなければいけません。
昔はこのように検診員が家のインターフォンを押してガス使用量の検診を行うことが一般的でしたが、近年は防犯上の問題も兼ねて家に入れることを望まない家庭も増えてきております。
その為、検針員が測定するのではなく、ガスメーターのデータ数値を夜間の未使用電話回線やケーブル回線などを利用し送受信する集計の仕組みが整いつつあります。
さて、ガスメーターの設置場所が確認できたじゃろうか?
一般家庭用のガスメーターは概ねクリーム色系のものが多く、実際に触れてみるとかなりゴツゴツしておるのがわかるのぉ。
メーター部分は透明なプラスチックで覆われており、ガスメータ本体は鉄製でできているのが確認できるはずじゃ。
このようにゴツゴツした鉄を主体とした構造で作られている理由は、火災を防止することが最大の目的にある。
ガスはご存知のように気体じゃがこのガスに引火すると爆発する可能性がある為、頑丈な構造でかつ燃えにくい素材で作らなければいけない決まりがあるのじゃな。
一般のメーター類は電気を使い測定を行うものが大半じゃが、ガスの測定では電気は引火の原因ともなることから使用すことが認められておらん。
その為、ガスの使用量を測定する際は、ガスが流れ出る際の力を利用してバルブの切り替えを行ったり、メーター部分の数値の稼動を行なっておるのじゃ。
メーターの数値を眺めているとゆっくりと数字のパネルが移動していくのがわかるはずじゃが、このメーターを動かす動力はメーター内に流入するガスの圧力を使用した古典的な測定方法が用いられているためなのじゃな。
【ガスメーターの測定方法】
ガスメーターの測定では電気は使用されておらずガスメーター内を通過するガスの圧力のみで測定されている
ガスメーターの読み方・見方はとてもシンプルじゃがここでガスメーターの表示板の見方を確認しておくとしよう。
まずガスメーターの表示部分には4桁(4桁~5桁が主流)の数字が横に並列している表示パネルがあるのがわかるはずじゃ。
右側にはやや小さな3桁(2桁~3桁が主流)の表示パネルがついておる製品が最も多いが、検針員が実際に検診する数値は下三桁は切り捨てる為、左側の4桁表示版を確認することになる。(但しLPガスの場合は下一桁まで読み取る場合が大半)
表示パネルの見方は左からそのまま数値を読み取るだけじゃが、ガスメーターの表示はガスの圧力を使用する切り替えバルブの往復回数で算出されておる為、立方メートル単位(m3)となっておる点がひとつのポイントじゃ。
尚、月々のガス料金の算出では検針票に記載されている前回のガスメーター数値に上乗せされた数値がひょうじされておるため、前回の数値を差し引くことで今月分の現時点までのガス使用量を測定することが可能となっておる。
この今月の使用量に対する数値を元として契約しているガス会社の料金単価をかけることでガス料金が算出できることになるわけじゃな。
ガスメーターは計測機器類の法規である計量法によって有効期間が設定されておる。
計量法による有効期間は我々の一般家庭で使用しておるマイコンガスメーターやLPガスメーターの多くの場合は10年となっておる。(※工業用などでは有効期間が7年の製品もあります)
ガスメーターの有効期間が近づくと「定期交換のお知らせ」と記載されているはがきが自分の契約しているガス会社から届くはずじゃ。
尚、新しいガスメーターへの交換費用は全てガス会社の負担となっておる。
ガスメーターの交換を行う際には、交換の際にガス漏れ検診も並行して行われるためおおよそ20分程度の時間がかかるのじゃ。
自宅のガスメーターの有効期間や交換時期の目安を確認したい場合は、ガスメーターの数字が表示されている部分の下に表示されている有効期間を示すステッカーの年月を確認してみるとわかるようになっておる。
有効期間を示すステッカーには次回の交換日が記載されており、その期間までは故障やガス漏れ、マイコンメーター等の場合は通信システムの故障、電池切れなどが無い限り交換は原則必要ない訳じゃな。(※電池切れだけの場合は電池交換のみで対応可能)
尚、有効期間を過ぎても交換がなされない場合は、ガス会社側に罰則が課せられることになっており、個人に負担がかかるような事はないので過度な心配は不要じゃ。
万が一有効期間が近づいているにも関わらず計量法に基づくガスメーターの有効期限の項で開設した定期交換のお知らせが届かない場合は、一度ガス会社か賃貸物件の居住している場合は物件の管理会社に確認してみるとよいじゃろう。
2011年3月11日に発生した東日本大震災では、日本は多くの被害を受けましたがこの復旧作業に大きな時間を必要としたのが水道設備やガス設備の復旧作業でした。
大きな災害発生時に最も復旧が早いのが電気です。しかし水道とガスは復旧までにどうしても時間がかかります。
家庭用のガスメーターの話に戻りますが、家庭用のマイコンメーターは地震の震度が5クラス以上になった場合に自動的にガス栓を止めるシステムが導入されている製品が多くあります。
もし自宅のマイコンメーターが自動的に停止してしまった場合は、以下の手順でガスメーターを復帰させることができます。
ガスメーターの復旧手順・復帰方法一覧表 | |
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手順 | 作業内容の解説 |
① | ガスを使用している器具類は全てガスを止めガスの元栓を閉じます。室内の給湯器関連だけでなく浴室などもガスを使用している場合は屋外に設置されているガス給湯器が設置されているケースもある為、屋外のガス機器類のガス栓も閉じます。 |
② | ガスメーターの復帰ボタンが収納されているキャップを外します。ガスメーターの復帰ボタンの蓋は全て左まわしで開く、右回しで閉じる構造になっております。 |
③ | 復帰ボタンのキャップを外したらもう一度①の手順を確認します。全てのガス栓が閉じている事が確認できた状態で復帰ボタンを押します。ボタンはやや固い為しっかりと押し込み、メーターの表示ランプが赤色に点灯したのを確認したらボタンから手を話します。 |
④ | 手を話すと赤色の表示ランプが点滅を始めるはずです。表示ランプの点滅が確認できたら復帰ボタンのキャップを右回しで回しながらしっかりと締めます。 |
⑤ | 表示ランプの点滅は2~3分程度継続的に続きます。この期間は何もせずに待機します。これはマイコンメーターがガスもれの検知作業を行なっているためです。ガス漏れなどの問題もない場合はメーターの表示ランプの点滅が消えます。点滅が消えたらガスコンロなどのガス栓を開けます。 |
⑥ | ガス栓を開けたら、最後に実際にガスを使用して火がつくかどうかの最終確認を行います。ここで問題なくガスが使用できる場合はガスメーターの復帰完了です。他のガス関連器具類のガス栓を開いて以前の通り全てのガス器具の使用が可能となっているはずです。 |
ガスメーターの普及の手順はメーカーによって若干異なるケースがありますが、大きく逸脱して異なるメーカーはありません。
復旧を行う際は上記手順表を参照に焦らずにひとつずつ手順どおり復旧作業を行なっていくことが大切です。