【測定方法なび♪】

背筋力男女平均・測定機器の測定手順

測定方法なび♪では背筋力の男女別平均、測定機器の使い方・正しい測定方法について入門者向きにわかりやすく解説しております。

◆背筋力の測定方法の解説(もくじ)

目次

◆背筋力とは?

背筋力とは、主に物等を持ち上げる際の筋力の指標で平成11年以前に行われていたスポーツテストの種目の筋力の指標として用いられていたテスト種目の一種じゃ。

現在の体力テスト・スポーツテストでは、幅広い年齢層で測定が容易に可能であり、怪我の発生が少ない種目であることが求められておるため、肩関節や腰に大きな負担が加わる背筋力測定は平成11年以降のスポーツテスト種目から除外されておる。

尚、体力テストなどで背筋力を別途測定する必要性がある場合は、専用の背筋力測定器を使用し筋力の測定を行うのじゃ。

◆背筋力計の使い方・測り方

背筋力の測定を行う背筋力計は大きくアナログ式とデジタル式の2種類の測定器に分類されておる。

背筋力計を使用する際はどちらの測定器が良いと言うことはないのじゃが、正しい数値を測定するためにしっかりと手順通りに測定を行うことが求められることになる。

ここではまず背筋力計を使用する際の測定手順について確認しておくとしよう。

背筋力測定器の測定手順のまとめ
手順測定手順・ポイントの解説
背筋力測定機器の踏み台の上に両足の間隔を15cm程度離した状態で測定器側をつま先にして立つ。この時両足は平行に保つこと。
続いて膝を伸ばした状態のまま前傾姿勢を保ちグリップを握る。この時、背筋力計のバーは「順手」で握る事。
①②の姿勢で前傾角度が約30度のところでグリップが持てるように背筋力計の踏み台についているメーターの鎖の長さを調整する。
③の姿勢から測定を開始。測定時は膝を伸ばしたままグリップを真上に持ち上げるように引っ張っていく。この時、膝を曲げて力を加えやすくしたり、体重を載せるために後ろ側へ引き込むような動作はしないこと。
測定は2分~3分程度のインターバルを挟んで一人計2回測定を行い結果の良かった方の数値を背筋力の数値として採用する。

◆背筋力測定の測定ポイント・注意点

背筋力測定を行う際は、背中を丸めたり、膝を曲げて反動を利用したりしようとする行為を補助者、もしくは記録者である第3者が必ず確認しておく事が大切じゃ。

良い結果を残そうとした場合や、測定に不慣れな場合はどうしても全身の力を利用したくなる為、自然に腰が曲がってしまったり、膝を曲げて反動を利用するフォームが発生してしまうもの。

背筋力の測定では背筋力計の使用への慣れ・不慣れも測定結果に影響を与えるため、正式な測定前に1回は測定器の使い方に慣れるための練習を設けておくと良いじゃろう。

尚、背筋には「広背筋」を主力とする引きつける力を示す背筋と、「脊柱起立筋」を主力とする持ち上げる力を示す背筋があるが、背筋力計を使用する測定では、主に脊柱起立筋を主体とした持ち上げる力の指標として測定結果を捉えておく必要があるのじゃよ。

◆背筋力の男女別平均値

背筋力測定器を使用した背筋力数値の性別の平均は、成人男性の場合は130kg~155kg程度が標準ラインとなっておる。

また成人女性の場合は70kg~95kg程度が標準値となっており、男性と女性では圧倒的に女性の方が背筋力は低い傾向にある。

尚、背筋力の測定は脊柱起立筋群の働きだけでなく、バーを握る力、いわゆる握力も測定結果に影響を及ぼすため、握力が弱い場合は握っているバーが手から外れてしまうケースがある。

そのため、背筋力測定機器で正確な数値を測定することが難しいケースもある事を把握しておくことじゃ。